2016年8月23日火曜日

2016東京大学 解説のみ No.2

●メモすること
色素体―PEP(RNAポリメラーゼ)
コア:色素体遺伝子にコード
シグマ:核遺伝子にコード
NEP(RNAポリメラーゼ)
実験1
核遺伝子にコードされてるタンパク質Pの一部削った→細胞内の局在調べた
実験2
リンコマイシン:原核生物の翻訳のみを阻害
β酸化:脂肪酸の鎖を切り取りアセチルCoAをつくる
実験3ショ糖無添加
実験4ショ糖添加、脂肪酸(IBA)いれたりいれなかったり
覚えておかなければならない知識
なし
[]
Ⅰ.
A.
覚えておかなければならない知識
①シアノバクテリアが、真核細胞の祖先の細胞に取り込まれ、葉緑体となった。教科書内容!
②茎頂分裂組織、根端分裂組織で体細胞分裂が活発に行われている。教科書内容!
B.
覚えておかなければならない知識
①光合成生物により大量の酸素が放出されると、酸素が大気中に蓄積し、紫外線による反応でオゾン層が形成された。オゾン層は有害な紫外線などを吸収するため、陸上は生物が生存できる環境となり、まず植物が陸上に進出してきた。教科書内容!
C.
覚えておかなければならない知識
①色素体は、植物細胞に見られる独自のDNAを持つ細胞小器官で、葉緑体、白色体、有色体などがある。明確に記載の無い教科書もあるので、資料集を見ていたかどうかで差が出る。
D.
PEPはRNAポリメラーゼである。RNAポリメラーゼが結合するのはプロモーターである。RNAの材料は4種のヌクレオチド(正確には、リボースに、塩基と、リン酸が3つつながったヌクレオチドなので、正式名称はリボヌクレオシド三リン酸である。知らなくていい。ヌクレオチドで○である)
覚えておかなければならない知識
①RNAポリメラーゼはプロモーター領域を認識し、結合する。教科書内容!
②RNAはヌクレオチドが重合してできる。教科書内容!
E.
領域Ⅰがないタンパク質Pは、葉緑体に移行できておらず、細胞質に局在している。このことから、タンパク質Pは細胞質でつくられ、その後、領域Ⅰの働きで、葉緑体へ輸送されることがわかる。詳しい機構はこの実験からはわからない。
覚えておかなければならない知識
なし
F.
悪問である。
●メモすること
リンコマイシン:原核生物の翻訳のみを阻害
→リンコマイシン無し=葉緑体内での翻訳可能
→リンコマイシン有り=葉緑体内での翻訳不能
葉緑体の形成には、色素体のリボソームによる翻訳が不可欠である。さて、この時に使われるmRNAはどこから転写された物であろうか。核DNAであろうか。色素体DNAであろうか。文中からはよく読み取れない。
ここで、色素体遺伝子と葉緑体の形成との関係と言われても、不明である。
リード文に共生説の話があった。色素体は昔Ⅰ個体の生物であったという説だ。
この話の流れから、自然に、常識的に考えるなら、色素体遺伝子で転写されたmRNAが、色素体リボソームで翻訳されると考えるべきである。
覚えておかなければならない知識
なし
G.
●メモすること
色素体遺伝子=PEPにより転写されるタイプとNEPにより転写されるタイプがある
rpoAPEPのコアサブユニットの1つをコードした遺伝子
rpoB: PEPのコアサブユニットの1つをコードした遺伝子
rpoBの転写はタイプBである。PEPのサブユニットがPEPにより転写されるとは考えにくい。タイプBはNEPによる転写では無かろうか。
すると、消去法でタイプAはPEPによる転写となるだろう。
表2-4から、PEPを破壊した破壊株では、タイプAの転写が起きていない(―)ことがわかる。
rpoBの機能が「転写」とある。タイプAで転写される遺伝子の機能は「光合成」とある。まずPEPに関係する遺伝子がNEPの働きで転写され、その後、PEPは光合成に関する遺伝子の転写に働くのであろう。
覚えておかなければならない知識
なし
Ⅱ.
A.
覚えておかなければならない知識
①独立栄養生物(光エネルギーを利用して、有機化合物を合成する)、従属栄養生物(生産者がつくった有機化合物を取り入れて、それを利用する)の意味。教科書内容!
B.
覚えておかなければならない知識
①チラコイド膜に光化学系Ⅱ、電子伝達系、光化学系Ⅰが存在する。教科書内容!
②光合成色素が吸収して捕らえた光エネルギーは、光化学系の中にあるクロロフィルに集まる。教科書内容!
③ストロマではカルビン・ベンソン回路が起こる。教科書内容!
C.
●メモすること
ショ糖がある→野生株と同様
種子は脂肪を蓄えているとある。β酸化では、脂肪酸は炭素2個の断片にまで分解され、それらはアセチルCoAとしてクエン酸回路に入る(覚えなくて良いが、β酸化では、NADHやFADH2も生成し、それらは電子伝達鎖に入ってATP合成をもたらす)。
また、解糖とクエン酸回路の中間産物は、様々な同化経路に入り、細胞が必要とする分子として使われる。
脂肪は、β酸化によるエネルギー生産に用いることができるだけでなく、糖新生のための炭素源にもなっている。糖はその後当然、種々の反応に用いる。
覚えておかなければならない知識
①脂肪は呼吸基質として利用できる。教科書内容!
②糖は呼吸基質として利用できる。教科書内容!
D.
覚えておかなければならない知識
①脂肪は、3つの脂肪酸をくっつけている。明記されていない教科書もあるが、一度脂肪について資料集や生物辞典で調べていれば知っているはずである。っていうか化学で登場する。
3×8=24分子
E.
●メモすること
IBAのβ酸化→アセチルCoAだけでなくインドール酢酸=オーキシンも生じる
根の伸長=低濃度のオーキシンが必要
野生型=IBA有り=根の伸長異常
(高濃度のオーキシンが根の伸長を阻害?)
覚えておかなければならない知識
①IAAはオーキシンの実体。教科書内容!
②高濃度のオーキシンは根の伸長を阻害する。教科書内容!