ATPのリアル授業はこちら
生体内では、エネルギーの放出・吸収を伴う物質の分解・合成などが活発に行われている。
生体内での物質の化学反応を代謝という。
□ テーマ2: ATP(アデノシン三リン酸)
ATPはエネルギーの共通通貨である。
生物体では、代謝でのエネルギーのやり取りは、ATPを用いて行われる。
ATPとは、糖と塩基とリン酸からなる化学物質(つまりヌクレオチドの一種)である。
糖と塩基にはさまざまな種類がある。
ATPの糖にはリボースが使われる。
ATPの塩基にはアデニンが使われる。
ATPは自身の中に蓄えられたエネルギーを放出するとき、リン酸を1個離してADPになる。
つまり、ATPのエネルギーはリン酸とリン酸の間の結合(高エネルギーリン酸結合)に蓄えられていることがわかる!
生物基礎範囲ではここまででOK!
ATPという物質は代謝に欠かせない細胞内のヒーローだ。
ATP「待たせたな!」
なーんちゃって。正確な形を資料集や問題集で確認しておきましょう。
補足
ヌクレオチド中の「塩基」とは、ふつう、「弱い塩基性をもつ窒素化合物(正確には、窒素原子を含む芳香族化合物であるプリンまたはピリミジンの誘導体)」のことを指す。
アデニンとリボースがつながったものをアデノシンという。
ATPはアデノシンに3つのリン酸がつながったものである。
ATPの正式名称はアデノシン三リン酸である。
リン酸基のところの結合は大きなエネルギーを持っており、高エネルギーリン酸結合とよばれる(よくテストに出る)。
ATPのリン酸基がとれたものはADP(アデノシン二リン酸)という。
ATPがADPとリン酸基に変化するときにエネルギーが放出される。
アクティブラーニング課題:ATPの検出器はどのような場面で私たちの暮らしを支えているか。
(すべての生物はATPのエネルギーを生命活動に使っている。細菌がいるかどうかの衛生検査にははATPの検出器がよく使われる。
ATPがあるということは、そこに生命体がいることを意味する。)
(糖とは、炭素と水からなる比較的複雑な化学物質の総称である。別名炭水化物とよばれる。炭水化物、すなわち糖は、炭素と水が何個もくっついたものととらえることができる。)
(塩基とは、ヌクレオチドを構成する物質のうち、窒素を含むものをいう)
(ヌクレオチドとは、糖と塩基とリン酸が結合した物質の総称である。
ATPもヌクレオチドである。
ヌクレオチドはすべての生物が持っている生命活動のための道具である。
DNAの構成単位もヌクレオチド、RNAの構成単位もヌクレオチドである。)
(DNAのヌクレオチドに使われている糖はデオキシリボースである。
RNAのヌクレオチドに使われている糖はリボースである。
DNAやRNAが合成されるときは、ヌクレオチドが鎖のようにつながっていく。)
かつて生物はRNAを遺伝子の本体として使っていた。このとき、RNAは同時に酵素としても働いていたらしい。
現在でも生体触媒として働くRNA(リボザイムという)が見つかっている。
やがて、遺伝物質にDNAを、酵素にタンパク質を使うようになった。
我々は太古の昔からヌクレオチドを生命活動に用いてきたことになる。
(ヌクレオチドこそ生物の本体であり、肉体はヌクレオチドを運び複製する装置だという大胆な仮説がある。大学で利己的遺伝子について学ぶがよい。)
アクティブラーニング課題:触媒活性のあるDNAは見つかっていない。RNAが酵素として働くときの利点はなんであろうか。
(RNAは1本鎖であるので、塩基同士が結合することで様々な立体構造をとることができる。この立体構造をとるということが重要で、タンパク質も特定の立体構造をとることによって触媒活性を持っている。高温や極端なpHによって立体構造が崩れ、そのことを変性という。また、酵素が活性を失うことを失活という。DNAは二重らせんで安定しており、立体構造の自由度は低い。)
アクティブラーニング課題:どうして生物はRNAに遺伝情報を込めることをやめたのか。
(RNAは1本鎖であり、不安定で壊れやすい。欠失や挿入などの修復も難しい。大学で実験すれば、いかにDNAが壊れにくく、RNAが壊れやすいかわかる。RNAに関する実験を素手で行うことはまずありえない。また、あらゆる細胞の中にRNA分解酵素は大量に存在する。理由は大学で。)
ATPの糖にはリボースが使われる。
ATPの塩基にはアデニンが使われる。
ATPは自身の中に蓄えられたエネルギーを放出するとき、リン酸を1個離してADPになる。
つまり、ATPのエネルギーはリン酸とリン酸の間の結合(高エネルギーリン酸結合)に蓄えられていることがわかる!
生物基礎範囲ではここまででOK!
ATPという物質は代謝に欠かせない細胞内のヒーローだ。
ATP「待たせたな!」
なーんちゃって。正確な形を資料集や問題集で確認しておきましょう。
補足
ヌクレオチド中の「塩基」とは、ふつう、「弱い塩基性をもつ窒素化合物(正確には、窒素原子を含む芳香族化合物であるプリンまたはピリミジンの誘導体)」のことを指す。
アデニンとリボースがつながったものをアデノシンという。
(リボース➕アデニン(A)=アデノシン
リボース➕グアニン(G)=グアノシン
デオキシリボース➕チミン(T)=チミジン
リボース➕シトシン(C)=シチジン
リボース➕ウラシル(U)=ウリジン
ATPはアデノシンに3つのリン酸がつながったものである。
ATPの正式名称はアデノシン三リン酸である。
リン酸基のところの結合は大きなエネルギーを持っており、高エネルギーリン酸結合とよばれる(よくテストに出る)。
ATPのリン酸基がとれたものはADP(アデノシン二リン酸)という。
ATPがADPとリン酸基に変化するときにエネルギーが放出される。
アクティブラーニング課題:ATPの検出器はどのような場面で私たちの暮らしを支えているか。
(すべての生物はATPのエネルギーを生命活動に使っている。細菌がいるかどうかの衛生検査にははATPの検出器がよく使われる。
ATPがあるということは、そこに生命体がいることを意味する。)
(糖とは、炭素と水からなる比較的複雑な化学物質の総称である。別名炭水化物とよばれる。炭水化物、すなわち糖は、炭素と水が何個もくっついたものととらえることができる。)
(塩基とは、ヌクレオチドを構成する物質のうち、窒素を含むものをいう)
(ヌクレオチドとは、糖と塩基とリン酸が結合した物質の総称である。
ATPもヌクレオチドである。
ヌクレオチドはすべての生物が持っている生命活動のための道具である。
DNAの構成単位もヌクレオチド、RNAの構成単位もヌクレオチドである。)
(DNAのヌクレオチドに使われている糖はデオキシリボースである。
RNAのヌクレオチドに使われている糖はリボースである。
DNAやRNAが合成されるときは、ヌクレオチドが鎖のようにつながっていく。)
かつて生物はRNAを遺伝子の本体として使っていた。このとき、RNAは同時に酵素としても働いていたらしい。
現在でも生体触媒として働くRNA(リボザイムという)が見つかっている。
やがて、遺伝物質にDNAを、酵素にタンパク質を使うようになった。
我々は太古の昔からヌクレオチドを生命活動に用いてきたことになる。
(ヌクレオチドこそ生物の本体であり、肉体はヌクレオチドを運び複製する装置だという大胆な仮説がある。大学で利己的遺伝子について学ぶがよい。)
アクティブラーニング課題:触媒活性のあるDNAは見つかっていない。RNAが酵素として働くときの利点はなんであろうか。
(RNAは1本鎖であるので、塩基同士が結合することで様々な立体構造をとることができる。この立体構造をとるということが重要で、タンパク質も特定の立体構造をとることによって触媒活性を持っている。高温や極端なpHによって立体構造が崩れ、そのことを変性という。また、酵素が活性を失うことを失活という。DNAは二重らせんで安定しており、立体構造の自由度は低い。)
アクティブラーニング課題:どうして生物はRNAに遺伝情報を込めることをやめたのか。
(RNAは1本鎖であり、不安定で壊れやすい。欠失や挿入などの修復も難しい。大学で実験すれば、いかにDNAが壊れにくく、RNAが壊れやすいかわかる。RNAに関する実験を素手で行うことはまずありえない。また、あらゆる細胞の中にRNA分解酵素は大量に存在する。理由は大学で。)